加速器BNCTの治療原理

 

 

加速器BNCTの治療原理

 

南東北BNCT研究センターの加速器BNCTシステムでは、まず、がん治療専用の円形加速器サイクロトロンで、陽子をエネルギー30MeV(=3千万エレクトロンボルト)、光の速さの25%近くまで加速します。


加速された陽子ビームは、輸送装置を電磁石によって中性子照射装置(治療部)まで運ばれます。


 

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次に、陽子ビームを中性子照射装置でベリリウムターゲットに衝突させ、中性子を発生させます。


得られた中性子を、モデレーターで治療に最適な(熱・熱外領域の)エネルギーまで減速させ、患部に照射します。


 

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患者さんには事前にホウ素化合物を点滴によって投与します。


代謝が活発ながん細胞は積極的にどんどんホウ素化合物を取り込んでいきます。


そこにさきほどの中性子線を照射することで、ホウ素の核分裂を誘発します。


核分裂により、細胞1個を破壊するエネルギーが発生します。
そして、ホウ素化合物を取り込んだ細胞が選択的に破壊されます。



ホウ素をたくさん取り込んだがん細胞では細胞内部でホウ素と熱中性子の核反応が生じ、核反応により発生したアルファ線と7Li粒子ががん細胞を殺します。
アルファ線も7Li粒子もおよそ10ミクロン(細胞1個分)しか飛ばないため、周りの正常な細胞を傷つけることなくがん細胞が選択的に治療できます。

 

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① がん細胞に取り込まれやすいホウ素薬剤を投与

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② 中性子とホウ素が反応


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③ がん細胞を破壊

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④ 細胞単位で治療が可能

 

 
一部の代謝が活溌な正常細胞にもホウ素が取り込まれるため、正常組織にもダメージを生じますが、その影響は正常組織の一部に限られ他の放射線治療とくらべて小さいため、今までに治療できなかった浸潤・再発がんや難治性がんに有効であると考えられています。

 


 〉南東北BNCT研究センター BNCTによる治療解説動画