BNCTの適応疾患について

 

 

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 当院で実施されている加速器BNCTの治療は、治験として実施されているものです。  

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 BNCTに用いられる医薬品および医療機器としてまだ認可を受けていない状況であり、保険適応となっている疾患はございません。BNCTは開発段階の治療であり、まだその有効性や安全性が十分確認されているとは言えない治療法です。

 しかしながら、BNCTは現在のがん治療を大きく変えていく可能性があると考えられており、これまでに日本・世界において約1300症例が治療され、多くの臨床研究が実施されてきました。このうち多くのものが調査的な研究として実施されたもので、BNCTの有効性・可能性について探索されましたが、これらの報告のほとんどはその有効性を科学的に高いレベルで実証されたものではありません。医療者が適応疾患というとき、有効性や安全性が十分確認された疾患のみを意味します。現在、様々な機関のホームページにおいてBNCTの適応疾患・対象疾患が説明されていますが、一部混同があるようです。まず『BNCTの適応疾患』として記載されているものはほとんどが正しい記載ではございません。また『BNCTの対象疾患』として記載されているものの多くは、調査的な臨床研究の対象となった疾患について説明したものがほとんどです。これらの混同使用がときに患者さまの混乱の原因となってしまっているようです。

 がん・悪性腫瘍は、その種類にもよりますが非常に手強い病気です。これまでに何十年もの歳月をかけて、効果と副作用のバランスが最も適した治療法は何か、よりよい治療を確立するために多くの研究がなされてきました。現在、標準治療とされている治療法はまさに今の段階での最も適切で一般的ながんの治療法といえます。一方のBNCTの治療は開発段階にあり、これらの標準的な治療と対等に渡り合えるかどうかはまだ今のところははっきりとわかっておらず、それゆえ『調査的な臨床研究』だけではなく『科学的な実証レベルの高い臨床試験』による早急な有効性・安全性の検討が必要なのです。

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 現在、再発悪性神経膠腫(脳腫瘍)と切除不能な再発・局所進行頭頸部癌について、その有効性及び安全性を検討すべく、当院において治験(臨床試験)を実施しております。詳しくは以下のページを御覧下さい。

再発悪性神経膠腫の治験ページへ  切除不能な再発・局所進行頭頸部癌の治験ページへ


 調査的臨床研究および一部の臨床試験は、これまでに引き続き原子炉を利用して実施されていく計画です。詳しくは、各機関ホームページをご確認下さい。

 当院のBNCTがより早く少しでも多くの患者さまのお役に立てるよう、今後も引き続き当院一丸となって誠実に研究・臨床に取り組んでまいります。  

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